モデムと無線LANルーターの違いを分かりやすく解説 3分でわかる!無線LANミニ知識

インターネットに接続するとき、「モデム」や「無線LANルーター」という名前を聞いたことはありませんか?言葉を聞いたことがあっても、その違いについてよくわかっていない人は多いと思います。今回はインターネットの基礎、「モデム」と「無線LANルーター」の役割と違いについて、わかりやすく解説していきます。

モデムの役割は?

モデムの大きな役割は、アナログ信号とデジタル信号を変換してネット回線とパソコンの間を取り持つことにあります。電話回線をつかってインターネット接続をする際に必要になる装置です。
電話回線(ADSL)では、通信情報がアナログ信号で送られてくるため、デジタル信号で情報を受け取るパソコンとのやりとりができません。そこでモデムがアナログ信号をデジタル信号に変換し、パソコンで受け取れるようにします。また逆に、パソコンからネット回線にデータを送る場合はデジタル信号をアナログ信号に変換してから電話回線に送ります。

モデムと同じ役割を持つONU

ONU(Optical Network Unit;光回線終端装置)は、光回線を利用する際に使う端末です。モデムと同じく、インターネットとパソコンを取り持つことがONUの役割になります。モデムは電話回線ですがONUは光回線で利用するもので、光回線を通る光信号を電気信号に変換します。最近は高速通信ながら、低価格になってきた光回線の普及で、ONUの利用は増加しています。モデムは自分で設置しますがONUは業者が取り付け工事まで行ってくれることが多いです。

無線LANルーターとは

無線LANルーターは、LANケーブルを使用せず、無線を飛ばして端末と接続し、端末をインターネットやLANに接続することができる機械です。有線での接続に比べて、電波障害や通信速度の制限がありますが、ケーブルが不要なため、接続がシンプルで見栄えもよくなります。
また、無線LANルーターを使えば、複数の端末を同時に接続することが可能です。
一度に通信できるデータ量には制限があるため、接続台数が多くなればなるほど、通信速度が遅くなってしまいます。通信規格も大きく分けて5種類(IEEE802.11ac/n/g/b/a)あり、通信速度や使用する周波数帯が異なります。周波数帯は5GHzと2.4GHzの2つを使用しています。
2.4GHz帯はコードレス電話やBluetooth、電子レンジなど家庭内で日常的に使われているため非常に混雑しています。これらの機器と同時に使うと、電波同士が干渉し、通信が不安定になることがあります。ですが、壁などの障害物に強いという特徴があり、電波が遠くまで届きやすいメリットがあります。
一方、5GHz帯は基本的にルーター以外に使われていないので繋がりやすく安定した通信が可能です。2.4GHzと比べて高速通信に向いていますが、2.4GHz帯に比べて電波の届く距離が狭く、壁などの影響を受けやすいというデメリットもあります。周辺部に壁がなかったり、無線LANルーターと子機の距離が近かったりする場合は速度が速い5GHzをおすすめします。
無線LANルーターには無線アクセスポイントの機能も内蔵されており、スマホのWi-Fi接続やパソコン同士を接続することができます。

インターネット接続にはどちらも必要

現在の通信回線(電話線および光回線)とパソコンをつなぐためには、信号の変換を行うモデムやONUは必ず必要です。
無線でインターネット接続したり、パソコンやスマホなど複数台の端末を同時に無線で接続したりする場合には無線LANルーターも必要になります。インターネットに接続するのがパソコン1台でなおかつ有線もしくは、電話回線(光回線)のそばに端末を固定して置ける場合は、有線LANで良いでしょう。

モデム+ルーターの一体型もある

もたつきがちなコードや増えていく端末の設置場所にお悩みの人も多いでしょう。最近ではモデムとルーターが一体化したものも販売されています。場所を取らず見た目もすっきり!配線も最小限で済ませることが可能です。また、初心者にとっては設定しなければならない端末が多いのは混乱の元・・・。モデムとルーターが一体になっているとお互いの接続が不要になるだけでなく、設定も楽になります。
モデムと同じ役割をするONUとルーターの一体型は、回線業者やプロバイダーからのレンタルがほとんどです。レンタルのメリットのひとつに、新しい規格のものを使えることがあげられます。たとえば通信速度が高速になった、セキュリティ対策のレベルがあがったなどの変化への対応が必要になったときに、無償もしくは低価格で交換してもらえるため、常に最先端の技術やサービスを利用することが可能です。日進月歩の技術なので、最新機種を高くで買ってもすぐに新しい機種がでてがっかりすることも多いものですが、レンタルならその心配はありません。

快適なネット環境には欠かせない!

いかがでしょうか。モデムと無線LANルーターの違いについて詳しく解説しました。
まとめると

・モデムは電話回線や光回線のアナログ信号とパソコンのデジタル信号間の切り替えを行う。
・無線LANルーターは有線を無線に切り替える、複数台の端末と同時接続できる機能を持っている。


ということです。
複数台の端末を使用することが多い現代は、自宅も外出先も快適なネット環境が求められており、今後もネットワークのインフラはより整備されていくでしょう。自分自身もある程度基礎的な知識を身に着け、より自分に合ったネットワーク環境を整えていきましょう。