病院・介護施設のWi-Fi環境を整備するメリットと医療提供体制確保支援補助金の概要 3分でわかる!無線LANミニ知識

新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、家族や友人との面会が制限されています。ビデオ通話によって患者さんとご家族・友人とのコミュニケーションを支えるには、院内・施設内におけるWi-Fi環境の整備が欠かせません。今回は、厚生労働省が提供する『令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金』の概要や補助金の活用方法、院内・施設内にWi-Fi環境を整備するメリットなどについて詳しく解説します。

厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の拡大を受け、要件を満たした医療法人を対象に『令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金』を適用するとしています。

受給できる補助金は、コロナの感染拡大への対策として活用できるほか、コロナによって面会が制限される病院・介護施設において患者さんが過ごす院内の環境改善としても活用できます。

今回は『令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金』の概要やその活用方法、院内環境改善としてWi-Fi環境の構築を行うメリットなどについて解説します。

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令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金』とは

新型コロナウイルス感染症が拡大する中で、厚生労働省は医療機関・薬局等における感染拡大防止対策に要するかかり増し費用を補助することで、院内等での感染拡大を防ぐことを目的とします。

令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金』で受けられる補助基準額(上限額)は医療機関の区分ごとに定められています。

必須項目を記入した申請書(電子媒体申請用)を提出することで申請できます。以下で、医療機関の区分ごとの補助基準額(上限額)を紹介します。

補助金給付の対象となる医療機関や補助基準額(上限額)、補助の対象経費は以下のとおりです。

対象となる医療機関等とその補助基準額(上限額)

  • 病院・有床診療所(医科・歯科)の場合 10万円
  • 無床診療所(医科・歯科)の場合 8万円
  • 薬局・訪問看護事業者・助産所の場合 6万円

補助の対象経費

給付される補助金は、2021年10月1日から2021年12月31日までにかかる新型コロナウイルス感染症に対応した感染拡大防止対策に要した以下の経費が対象となります。

  • 賃金
  • 報酬
  • 会議費
  • 謝金
  • 旅費
  • 需用費(光熱水費、燃料費、消耗品費、印刷製本費、材料費、修繕料、医薬材料費)
  • 役務費(通信運搬費、手数料、保険料)
  • 委託料
  • 使用料及び賃借料
  • 備品購入費

ただし、以前から勤務している者及び通常の医療の提供を行う者にかかる人件費は含まれません。

また、交付には諸条件がありますので、詳しくは下記をご参照ください。

出典:厚生労働省『「令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金の交付について」のご案内

補助金の活用方法

補助金の活用方法について、厚生労働省は入院患者がご家族とのオンライン面会のために使用するWi-Fi環境の整備も補助の対象になるとしています。

その際は、総務省の『Wi-Fi提供者向けセキュリティ対策の手引き』(20205月版)を踏まえてセキュリティ面に留意しましょう。

入院患者のためのWi-Fi環境を整備するメリット

現在、コロナの感染拡大を受けて、病院・介護施設においてご家族との面会が制限されている状況が続いています。

タブレット端末やスマートフォンをしてご家族と画面上で顔を見合わせてコミュニケーションを取れることをはじめ、病院・介護施設で患者さんが使用するためのWi-Fi環境を整備するメリットはさまざまです。ここでは、そのうち2つのメリットを紹介します。

①ご家族や友人と顔を見合わせながらコミュニケーションをとれる

Wi-Fiでつないだビデオ通話を使用することで、面会が制限されている場合や患者さんのご家族が遠方にいる場合でも、病床から患者さんがご家族・友人と顔を見合わせながらコミュニケーションをとることができます。

たとえば、参加を断念した結婚式や記念行事など、ご家族のイベントにビデオ通話を利用して遠隔で参加したり、友人とオンラインのゲームを楽しんだり、病院・施設外との交流を促して患者さんが孤立するのを防ぐことが可能です。

②仕事や授業に参加できる

病院に入院する患者さんのなかには、仕事をしたり授業に参加したりしたいと望みながらそれが実現できずに悔しい思いをしている方もいます。

院内のWi-Fi環境が整っていれば、ビデオ通話を利用して遠隔で授業に参加したり、リモートワークを滞りなく行ったりすることが可能です。病床から授業に参加したり仕事を行ったりすることで、退院後の学校・仕事への復帰もスムーズに行えることが予想できます。

また、Wi-Fi環境を整えることは病院側にもメリットをもたらしてくれます。患者さんの電子カルテをチェックしたり、患者さんを見守る院内システムを導入したり、スタッフの負担を軽減しながら患者さんのサポートを強化することが可能です。

参照URL:

https://www.furunosystems.co.jp/channel/medicalwifi/

病院・介護施設へのWi-Fi導入を成功させるポイント

病院・介護施設のWi-Fi環境を整えて患者さんとスタッフの双方がメリットを感じられるようなシステムを実現するためには、高品質のWi-Fiを選択することが重要です。

ここからは、高品質のWi-Fiを選ぶポイントとフルノシステムズの導入事例を紹介します。

高品質Wi-Fiの見分け方

Wi-Fiが高品質であるかどうかを見極める際は、以下のポイントをチェックします。

  • 多台数の端末をつないでも安定して稼働できる
  • ビデオ通話や動画の閲覧など、高負荷の状況でも通信が途切れない
  • 管理ソフトウェアを使用して通信状態をいつでも確認できる
  • 万が一故障した際の対応が充実しており、保証期間が長い

病院・介護施設では、一度に何十人、場合によっては何百人単位の人がWi-Fiに接続してデジタル端末を使用することも考えられます。そのため、同時に接続可能な台数が多いWi-Fiを選ぶことが大切です。

そのほか、使用中に通信が途切れることなく使い続けられること、通信状態を手軽に確認・管理して管理者の負担軽減につなげられることなども高品質なWi-Fiを選ぶうえでのポイントとなります。

有馬温泉病院様の事例

神戸市北区にある有馬温泉病院様は、2014年の新病棟開設のタイミングで院内にWi-Fi環境を整備しました。そのタイミングで導入したのが、患者さんと病院スタッフとをつなぐコミュニケーションツールです。

専用のタブレット端末を使用して患者さんとご家族を動画通信でつなげるだけではなく、動画機能付きのナースコールとして使用することで患者さん、患者さんのご家族の両方が安心感を得られるようになっています。

馬温泉病院様は、院内の円滑な通信基盤を整えるためにフルノシステムズの無線LANアクセスポイント『ACERAシリーズ』を使用しています。安定して不具合のない通信環境を利用して、患者さんとご家族、スタッフをつなぐコミュニケーションツールの基盤として活用いただいています。

補助金を活用してWi-Fi環境の整った病院・介護施設を実現

コロナの影響から病院・介護施設でご家族・友人との面会が制限され、直接顔を併せてコミュニケーションをとることができなくなった今、タブレット端末やスマートフォンを使用したビデオ通話をスムーズに行えるWi-Fi環境が整っているかどうかは患者さんとそのご家族にとって重要なポイントとなりつつあります。

フルノシステムズの高品質無線LANアクセスポイントは、同時に多台数の安定した接続を実現して、院内・施設内の通信環境の基盤を支えます。

厚生労働省が提供する『令和3年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止継続支援補助金』は、コロナの感染拡大を防ぐ対策のためだけではなく、院内のWi-Fi環境を整備する際の経費としても活用が可能です。申請書の提出期限は20221月末です。補助金の給付を希望する場合には、速やかに申請書を提出しましょう。

補助金を活用して院内・施設内のWi-Fi環境を整備することを検討中の場合は、ぜひお気軽にフルノシステムズへご相談ください。