5種類のネットワークセキュリティ対策│不十分な場合のリスクは? 3分でわかる!無線LANミニ知識
SNSによる情報発信やテレワークの普及により、情報資産を狙ったサイバー攻撃が多様化および過激化しています。そのため、ネットワークセキュリティが不十分の場合、悪意のあるユーザからシステムへ不正に侵入され、情報資産を社外へ持ち出される可能性があります。
昨今ではセキュリティソフトの導入だけでは、情報資産を完全に守り切ることが難しくなっています。多様化するサイバー犯罪から大切な情報資産を守るための方法について把握しましょう。
ネットワークセキュリティの基礎知識
クラウドサービスやWi-Fi環境の普及に伴い、場所を選ばす情報資産へアクセスできるようになり利便性が向上しました。漠然とした目的でネットワークセキュリティを施すより、基礎知識を把握したうえで、必要性を理解してから実施する必要があります。
ネットワークセキュリティとは
ネットワークの内外に存在するセキュリティリスクを防ぐための対策方法やシステムのことで、デジタルの情報資産を保護し、安全な運用を維持するために欠かせません。また情報資産は企業や団体の経営を大きく左右するものであるため、企業の規模にかかわらず、顧客情報や企業情報などを取り扱うすべての企業および店舗が対象です。
ちなみにネットワークセキュリティと似た意味を持つ言葉にサイバーセキュリティがあります。ネットワークセキュリティは、サーバーやルーターなどデータや通信のやり取りを行う箇所へ施すセキュリティを指し、サイバーセキュリティは、従業員の入退出や情報資産の取り扱い方など、ネットワークセキュリティを含めた企業全体のセキュリティを指します。
ネットワークセキュリティの重要性が高まっている理由・背景
昨今では、クラウドサービスの普及やテレワークの浸透などにより、情報資産の取り扱い方を改めて見直す必要性が高まっています。インターネット環境さえ整っていれば、場所を問わず業務に携われることから、これまで以上に広範囲かつ多層的なセキュリティ対策を講じる必要があります。
具体的には、社内外におけるインターネット通信の安全性を基本的に信用しない「ゼロトラスト」という考え方を基盤とし、情報資産を守る仕組みを構築することが大切です。
ネットワークセキュリティ対策の種類
無線LANを導入するならば、最低限施すべきネットワークセキュリティの種類について理解しましょう。また、複数のネットワークセキュリティが一つになったクラウドサービスもあります。
適切なアクセス制御
社内で管理しているデータやシステムには、必ずアクセス制限をかけましょう。外部からの不正アクセスが防げるうえ、内部の人的ミスによる情報漏えいの予防などにもつながります。
具体的には、二段階認証または生体認証の導入がおすすめです。二段階認証とは、ID/パスワードのほかに、アクセスが許可された本人であることを証明するための認証をもう一つ設ける仕組みのことです。例えば本人のメールアドレスに届いたセキュリティコードの入力を求める、本人が持つ他のデバイスからのアクセス許可などがあります。また生体認証とは、アクセスが許可されたユーザーの身体の一部や、本人のみ持ち合わせている要素で認証する仕組みのことです。別名バイオメトリクス認証とも呼ばれ、あらかじめ登録した指紋や声、顔を認識させてアクセス許可の可否を判断してもらいます。
ファイアウォールやIPS/IDSの活用
防火壁という意味を持つファイアウォールは、インターネットなどの通信を行う箇所に設置することで、外部から悪意のあるデータやウイルスなどの侵入を防ぐ、防御壁の役割を持ったシステムです。またIPS/IDSは、ファイアウォールと同じ箇所に設置することで、安全なデータであれば通信を許可し、そうでなければ監視して検知(IDS)し侵入を防ぐ(IPS)役割を持ちます。
VPN(Virtual Private Network)の利用
VPNとは仮想専用線ともよばれ、外部からは見えない通信用経路を構築して使用することを指します。主な仕組みは、社内ネットワーク通信の送信側と受信側双方に専用の機器を設置しカプセル化という処理を行うことで、外部からは見えない専用の通信経路を構築します。構築した専用の通信経路を用いれば、悪意のあるユーザからプライバシーや情報資産が狙われにくくなります。
特定のユーザのみ使用できる通信経路の仕組みには、VPNのほかに専用線を用いる方法があります。専用線はVPNとは異なり、本社と拠点間1対1の通信のみ可能です。複数の拠点間同士で通信できないというデメリットがありますが、通信経路を受信側と送信側それぞれ1社のみで独占できるため、容量が大きいデータのやり取りを頻繁に行う場合に適しています。
クラウド対応可能なネットワーク管理システムの導入
サイバー犯罪の多様化および技術の高度化に伴い、今後も情報漏洩のリスクが高まり続けるでしょう。しかし、都度新しいネットワークセキュリティを施してはコストがかさむだけでなく、システムの管理や利用者の教育も必要です。そこで、情報資産を狙う脅威を一括で検知してくれるUTM(統合脅威管理)の利用やネットワーク管理のクラウドサービスの利用をおすすめします。例えば、株式会社フルノシステムズが提供する「UNIFAS × Soliton OneGate」なら、強固なセキュリティを施したまま、二段階認証よりも簡単なシングルサインオンが利用可能です。また、すでに導入いただいている「ACERA」製品のSSIDを、第三者から見えないよう一覧に表示させないステルス機能や、不正アクセスを防ぐため、デジタル証明書を利用した認証 などの、セキュリティ機能が使用できます。
実際に、や中学校、小規模オフィス、人の出入りが激しい工事現場など効果が期待されています。製品について、以下のサイトでより詳しく説明しておりますので、併せてご覧ください。
クラウドRADIUS認証サービス「UNIFAS × Soliton OneGate」
ネットワークセキュリティが不十分な場合のリスク
テレワークの普及に伴い、情報資産の取り扱い方が改めて重要視されるようになりました。そのため、不十分なネットワークセキュリティ環境のまま業務を続けた場合、企業の存続に関わるほど大きな問題が生じる可能性があります。
不正アクセス
不正アクセスとは、アクセスが許可されていないユーザが、デバイスやシステムなどに不正にログインすること全般を指します。例えば、他人のアカウント情報を利用してログインする行為や、システムの脆弱性をついてエラーを出し、正常に機能していない状態で無理やりアクセスする行為などが挙げられます。
不正アクセスが行われた場合、管理している情報資産が外部に漏洩し、悪用される恐れがあります。実際に、ECサイトに登録されている数万人規模の顧客のクレジットカート情報が盗まれた被害事例がありました。
マルウェア感染
マルウェアとは悪意のあるプログラムやソフト全般を指し、ワームやトロイの木馬、コンピュータウイルスもマルウェアに含まれます。使用しているコンピュータがマルウェアに感染すると、主に以下のような状態を引き起こす可能性があります。
・情報漏洩
・コンピュータの故障
・コンピュータ内で動いているシステムの誤作動
・情報資産の凍結
・情報資産の改ざん
・サイバー攻撃の踏み台として利用される
受信したメールの添付ファイルや閲覧したサイト、ダウンロードしたファイルなどから感染する可能性があります。そのため、違和感があるファイルの開封や信頼できないサイトの閲覧などは行わないようにしましょう。
盗聴
外部との通信が暗号化されていない場合、悪意のあるユーザから通信内容が盗聴される可能性があります。例えば業務用のパソコンで、利便性を重視した結果パスワードの設定が不要な公共Wi-Fiに接続したとします。もし悪意のあるユーザが同様のWi-Fiを使用していた場合、業務用パソコンで行われている通信はほぼ筒抜け状態となります。
データ改ざん
ネットワークの外部から、許可されていないユーザの侵入を許してしまった場合、管理している情報資産が閲覧できるうえ、情報の持ち主にとって都合が悪くなるよう内容を改ざんされる可能性があります。過去実際に、官庁の公式サイトが悪意のあるユーザに書き換えられた事案がありました。
DDoS/DoS攻撃
特定のシステムや公式サイトに対し、一台のパソコンから攻撃を行うことをDos攻撃といい、複数のパソコンを用いて攻撃することをDDos攻撃といいます。攻撃とは、ターゲットに対して膨大な通信データやアクセスを送信することで、許容範囲を超えてシステムが誤作動を起こすことを狙ったものです。
例えば、とあるWebサイトのページを更新したいとき、F5キーや更新ボタンをクリックします。更新することで、自分のパソコンからWebサイトを提供しているサーバへ、新しいWebサイトのページを送ってもらうようリクエストを送ります。リクエストを受け取ったサーバは、新しいページのリクエストを送信したパソコンへ返します。しかしリクエストの送信を過剰に行うことで、受け取る側に多量の負荷がかかり、正常に動作しなくなる場合があります。
このような誤作動やシステムダウンを狙ってDDoS/DoS攻撃が行われるため、海外からの通信や異常なリクエストをブロックする仕組みが必要です。
ネットワークセキュリティ対策は少量のシステムでシンプルに構築
自宅やカフェなど、社外において業務に取り掛かる機会が増えました。Wi-Fiが普及して便利になる一方で、ネットワークセキュリティを施して情報資産を徹底管理することの大切さも見直されています。ただ、サイバー犯罪も進化および多様化しているため、企業や店舗のみで従業員へのセキュリティ教育の遂行やシステムの強化を行うには限界があるでしょう。
そこで、情報資産を狙う脅威や対策を一元管理するツールの利用がおすすめです。またアプリケーションの利用のほかにも、使用しているソフトやOSの更新も行いましょう。OSを提供している企業は、常に最新のサイバー攻撃から情報資産を守るよう仕組みを構築し続けています。そのため、パソコンにお知らせが出た場合は、必ずOSの更新を行いましょう。
株式会社フルノシステムズが提供する「UNIFAS × SolitonOneGate」は、セキュリティの一括管理を実現させるためのソリューションを提供しています。セキュリティ対策の構築を検討されている方は、以下の公式Webサイトより、詳細をご覧ください。