インターネットの仕組み|データの送受信・表示の流れと基本用語 3分でわかる!無線LANミニ知識

現代社会で欠かせないインターネットは、複雑な仕組みに基づいています。データの送受やWebサイトの表示は瞬時に行われますが、実際にはさまざまなシステムやソフトウェアなどが、決められた手順で機能しているのです。本記事では、インターネットの仕組みや難解な専門用語を、簡単な言葉に置き換えながらわかりやすく解説します。パソコンやスマホといった身近なデバイスにも関連する重要なテーマなので、ぜひご確認ください。

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そもそもインターネットとは?

はじめに、インターネットの意味を確認しておきましょう。

インターネットとは?

インターネットとは、複数の情報機器をケーブルや無線などで繋ぎ、世界中で情報をやり取りできるネットワークのことです。ユーザーは、コンピューターやスマホなどを通してさまざまな情報にアクセスしたり、他者とコミュニケーションを取ったりすることができます。
インターネットを使うためには、光回線やADSL回線などを提供する回線事業者と契約し、さらにインターネットサービスプロバイダ(ISP)と契約する必要があります。プロバイダとは、家庭や会社をインターネットと繋げる事業者のことです。これら両方と契約をすることで、はじめてインターネットを利用することができます。

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インターネットの仕組み

インターネット上の情報共有は、具体的にどのような仕組みで成り立っているのでしょうか。ここでは、データが送受信される仕組みとWebサイトが表示される仕組みに焦点を当てて解説します。

データを送受信する仕組み

インターネットにおけるデータの送受信は、送信側と受信側の間でパケットのやり取りを行うことで可能になります。パケットとは、IPという通信規約(データを送受信する際のルール)によって分割された細かいデータ単位のことです。
まずデータを送信する側は、データをパケットに分割し、パケットに含まれる宛先の情報を基に目的のコンピューターに送信します。 次にデータを受信する側では、ルーターというデータを受け取る機械が自分宛のパケットを受け取り、分割されたデータを復元します。パケットにはIPアドレスと通し番号が付与されており、ルーターはこれらを基に自分宛てのパケットを識別できるのです。さらに分割されたデータを通し番号どおりに並べ、元のデータに復元するという流れになっています。

Webサイトが表示される仕組み

Webサイトが表示されるまでの流れは、以下の通りです。なお、文中に出てくる基本用語は次の章で詳しく説明するので、まずは大まかなイメージを確認してみてください。

Step1.DNSサーバーにWebサーバーのIPアドレスを問い合わせる

Step2.DNSサーバーからアクセス先のIPアドレスが送られてくる

Step3.受け取ったIPアドレスのWebサーバーにページデータを要求する

Step4.Webサーバーから送られてきたページデータをブラウザで表示する

まずは、ユーザーが各種のブラウザでWebサイトのURLを入力し、Webサーバーにアクセスします。URLにはドメイン名が含まれていますが、インターネット通信ではドメイン名をIPアドレスに変換する作業が必要です。そこでDNSサーバーがこの作業を行い、IPアドレスを取得します。
そして、取得したIPアドレスのWebサーバーにデータをリクエストすると、Webサーバーはリクエストされたデータをブラウザ上で表示します。

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インターネットの仕組みを理解するための主な基本用語

最後に、インターネットの仕組みを理解する上で最低限知っておきたい基本用語をご紹介します。

LAN

LAN(ローカルエリアネットワーク)とは、会社や家庭などの限られたエリアで接続できるネットワークのことです。会社で使うLANは社内LAN、家庭で使用するLANは家庭内LANと呼ばれます。LANを活用することで、パソコン、タブレットなどのデバイスや、各種のサーバーを相互接続することが可能になります。
なお、LANは有線と無線の2種類に大別されます。有線LANはケーブルを使って物理的に接続する方法で、無線LANは電波を利用して接続します。

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WAN

WAN(ワイドエリアネットワーク)とは、地理的に離れた広範囲のネットワークを指す用語です。都市や国をまたいでコミュニケーションを取ることが可能であり、ビジネスにおいては各拠点のLAN同士を繋いで情報をやり取りするといった使い方ができます。
「インターネットもWAN1つである」と解釈されることもありますが、WANは特定のユーザーだけがアクセスできるのに対し、インターネットは不特定多数のユーザーと繋がるという特徴があります。

ルーター

ルーターとは、複数のデバイスをインターネット回線に繋げるためのネットワーク機器です。例えば、自宅内にパソコン、スマートフォン、ゲーム機などのさまざまな端末がある場合、ルーターを活用することで、同時にインターネットに接続できるようになります。

TCP/IP

TCP/IPとは、インターネットで用いられる通信プロトコルであるTCPIPを組み合わせたものです。プロトコルとは、通信に関するルールや手順のようなもので、その中でもTCPIPは標準的な規格として広く利用されています。TCP/IPを利用することで、端末同士でのデータのやり取りが実現します。

IPアドレス

IPアドレスとは、PCWi-Fiルーターなどの通信機器に割り当てられる識別番号のことです。ネットワーク上では住所のような役割を担っており、IPアドレスがあることで特定の機器を認識し、通信を行うことができます。
表記方法としては、IPv42進法の32桁)とIPv62進法の128桁)が一般的です。

ドメイン

ドメインとは、IPアドレスを文字列に変換したもので、WebサイトのURLやメールアドレスに含まれます。IPアドレスと同様、ネットワーク上で住所の役割を果たしますが、人間が理解しやすい形式になっているのが特徴です。
Webサイトのドメイン名は「https://×××.com」の「×××」部分に該当し、メールアドレスの場合は@の右側の文字列がドメイン名となります。

Webブラウザ

Webブラウザとは、インターネット上でWebページを閲覧するためのソフトウェアのことです。HTMLCSSといったWebページを作成するためのプログラミング言語を読み込み、Webページとして表示することができます。
代表的なWebブラウザには、「Google Chrome」「Microsoft Edge」「Internet Explorer(IE)」「Safari」などがあります。

Webサーバー

Webサーバーとは、HTMLCSS、画像などのWebページを構成する情報が保存されたソフトウェアです。スマホやタブレットなどの端末から「この情報が欲しい」というリクエストがあれば、必要なデータを提供します。

DNSサーバー

DNSサーバーとは、「Domain Name System」の略語で、IPアドレスとドメイン名を変換するサーバーのことです。ドメイン名は人が理解しやすい形式(文字列)ですが、本来コンピューターはIPアドレス(数字)しか認識できません。そのため、Webサイトの表示にはドメイン名とIPアドレスの紐付けが必要となるのですが、この処理を行うのがDNSサーバーなのです。

イントラネット

イントラネットとは、特定の組織や企業内部でのみ利用可能なネットワークのことで、コミュニケーションの円滑化や業務効率化に役立ちます。現在は死語となりつつあり、代わりに社内ポータル、グループウェア、社内Wiki、社内SNSといった呼称が普及してきています。

インターネットの仕組みは生活を支える基盤

インターネットの定義や仕組みなどを解説しました。データの送受信やWebサイトの利用は一般的なことですが、実際にはさまざまなソフトウェアが動いています。

また、今後はIoTAIなどの発展で、モノとインターネットが繋がったり、インターネットを取り巻く環境が大きく変化したりする可能性があります。今回ご紹介した内容は基本的なものですが、最低限の仕組みは理解しておいたほうが良いでしょう。