湘南学園 様 New子どもたちの学習の機会を妨げない無線LAN ~アクセスポイントを刷新し学園内の通信環境をアップデート~

無線ネットワーク導入の背景

湘南学園は、神奈川県藤沢市にある学校法人です。幼稚園、小学校、中学校、高等学校からなる総合学園で、「個性豊かにして身体健全、気品高く、社会の進歩に貢献できる、明朗有為な実力のある、人間の育成」という建学の精神のもと、昨今では「持続可能な社会の創り手」を育てていくESD(Education for Sustainable Development)に積極的に取り組んでいます。

湘南学園では教育の情報化の観点から、2013年より学園内のICTとネットワークの整備に取り組んできました。当初は教員が校務で使うPCの導入とそれに伴う無線LANの整備に着手し、その後児童生徒が使う学習用端末の活用が始まると、段階的にネットワークを見直して教育ICTの基盤を整えました。

以前の無線LANでは、通信が不安定で途切れることがたびたびあり、学習用端末を用いた授業の進行に支障が出るといった課題を抱えていました。そのような不具合を改善するために無線LANの刷新に踏み切り、フルノシステムズ製の無線LANアクセスポイント「ACERA(アセラ)」を導入しました。2023年4月より運用を開始し、授業の進行を妨げない安定した通信環境を構築することができました。2024年4月からは小学校4年生以上の児童生徒は一人一台学習用端末を所持する体制が整い、多くの教科でICTを活用した授業が実施されるようになりました。授業を止めない通信インフラとしての役割りを、フルノシステムズのACERAが担っています。

無線LAN導入における3つの課題

  1. 授業を止めないネットワーク環境の構築
    2013年度に学園内の無線LANを整備し、2018年度には中学校高等学校のアクセスポイントを入れ替えてネットワークを更新しました。しかし、つながりにくい状況は改善されず、授業の進行を止めない通信基盤の構築が課題となっていました。フルノシステムズのACERAを小学校と中学校高等学校に導入したことで、授業を止めないネットワーク環境を構築することができました。
  2. 多台数端末の同時通信に耐え得る無線LAN
    教室内の30人以上の児童生徒たちが学習用端末を一斉に使用すると、ネットワークにアクセスが集中して遅延が発生し、円滑な授業の進行を妨げてしまいます。通信環境改善に向けて検討を重ねた結果、多くの学校で採用実績があり、多台数端末の一斉接続と安定した通信の構築に定評のあるACERAが採用されました。
  3. 管理者が使いやすいネットワーク管理ツールの導入
    湘南学園全体で、合計100台以上のACERAを設置しています。そのため、複数のアクセスポイントの通信状況を把握できる管理システムの導入が求められました。無線ネットワーク管理システム「UNIFAS(ユニファス)」を導入することで、管理画面から学校内に設置したACERAの状況を集中管理できるようになりました。

システム概要

教育DXの基盤となる通信インフラをACERAで構築

◇ iPadを授業で活用

湘南学園では、小学校4年生以上の児童生徒が一人一台学習用端末を所持し授業で使用します。学習用端末にはiPadを採用しています。高校ではiPad以外の端末を使用している生徒もおり、BYODのスタイルにも完全対応しています。学習用のツールには「ロイロノート・スクール」や「Kahoot!(カフート)」などを用いています。中高生以上は Google アカウントを所持しており、各アプリケーションを授業や部活動、学校行事などで活用しています。

◇ 約120台のACERAをUNIFASで管理

小学校と中学校高等学校の各普通教室とオープンスペース、特別教室や体育館などに、合計で約120台のACERAを設置し無線LANを構築しています。それらを集中管理するためのツールとして無線ネットワーク管理システム「UNIFAS」を導入しています。UNIFASの導入により、ACERAの利用状況や死活監視はもちろん、管理者がACERAのチャネル設定などを最適化して各教室の学習用端末が円滑に通信するよう設定できるようになりました。

湘南学園小学校のICTを活用した授業風景

お客様の声

湘南学園ではおよそ10年前から教育の情報化に関する投資がなされ、教育ICT基盤を整えてきました。小学校では、以前は一クラス36人の児童が使うことのできる共用のiPadを用意し、各クラス持ち回りで端末を使用していましたが、2024年度より4年生以上が一人一台iPadを所持するようになり、教育ICTの体制が強化されました。

ネットワークに関しては、2013年度に無線LANを整備して以降、学習用端末を一斉につないだ際にトラフィックが捌き切れずに通信が止まる、遅延するといった課題が発生していました。中学校高等学校の校舎では2018年に一度ネットワークを見直しましたが状況は改善せず、2023年4月に小中高の全ての教室のアクセスポイントをフルノシステムズのACERAに入れ替えたことで、ネットワークを改善することができました。

ACERAを採用した理由は、約10年前にとある教育系の展示会で見学したデモンストレーション授業がきっかけです。仮設の会場なのに、約40人の児童たちが使っている学習用端末が遅延することなく円滑に通信している様子が、強く印象に残っていました。そのデモンストレーション授業で使用されていたネットワークをフルノシステムズが構築していたと聞き、同社を初めて認知しました。教育現場における通信構築において信頼できるのではないかと思い、情報システムの担当者にプッシュしてACERAを検討のテーブルに乗せてもらいました。

学校教育の現場ではDX化が進んでいますが、コロナ禍を経て、教育DXによる個別最適化な学びと、それに対する集団的な学びの場としての教室の価値も見直されていると感じています。子どもたち一人ひとりが情報端末を持ち、それらをどのように活用し将来に活かせるよう道筋を立てていくか、教員たちみんなで考えを巡らせています。

ICTの活用が必須となる状況の中、通信の不具合で授業の進行が妨げられるという不具合は、必ず回避しなければなりません。そのため、授業を止めない、盤石な通信インフラを構築するためのアクセスポイントを選びたいと考えていました。その期待にフルノシステムズは応えてくれていると感じています。子どもたちの学習の機会を妨げないアクセスポイントとして、信頼してACERAを利用しています。


お客様情報

お客様名
   学校法人 湘南学園
学園長
   住田 昌治
創 立
   1933(昭和8)年4月
所在地
   神奈川県藤沢市鵠沼松が岡4-1-32
児童生徒数
   1,860人(2024年9月1日現在)
ホームページ
   https://www.shogak.ac.jp/

[取材実施:2024年9月]
※本内容はすべて取材当時のものです。組織・部門・役職名、また仕様など、その後変更となっている場合があります。

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お問い合わせフォーム
https://www.furunosystems.co.jp/contact/syonangakuen.html

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