高品質無線LANの選び方
アクセスポイントの違いを理解する
無線LANの構築に欠かせないアクセスポイント
実はアクセスポイントに、ホームユースのものと法人ユースのもの、2種類があるのをご存じですか?
それぞれに、用意されている機能やセキュリティなどのレベルも違います。
使用用途に応じて求められる機能を正しく知り、優先すべきポイントにぴったりあった製品を正しく選択することが大切です。
ホーム & 法人アクセスポイントの違い
アクセスポイントの選択 - 『ホーム&法人』どこがどう違う?
アクセスポイントの総合比較
価格は?
ホームユースアクセスポイント
なんといっても低価格。手軽な値段で無線LANを導入することができます。また、家電量販店などで販売しているので、「欲しい」と思ったときにすぐに手に入るという手軽さがあります。
法人ユースアクセスポイント
法人ユースで使用するアクセスポイントは、ホームユースのものに比べると、一般的に高価です。 しかし、そこには当然理由があります。 耐久性・安定性の高い信頼の置ける部品が選択されていること、業務で使用するために、必要な機能を盛り込んでいます。機器価格が高価なのはそういった理由のためです。
セキュリティは?
ホームユースアクセスポイント
「暗号化」レベルのセキュリティ機能が搭載されています。
自動でセキュリティを設定機能を提供しているメーカー製品もあります。
法人ユースアクセスポイント
業務で扱うデータには、「盗聴」「漏洩」「改ざん」などへのリスク対策が厳しく求められます。
そのため、業務用途に於ける無線のセキュリティは、「暗号化」だけでは十分といえません。「認証」機能も必要。
業務で使う無線LANは、一般的にアクセスポイントと認証サーバを組み合わせて使うことで、セキュリティ品質を高めています。
品質は?
ホームユースアクセスポイント
家庭で使うことを想定して設計されています。その為、長い年月使用していると故障率が高まったり、再起動を頻繁に行わなくてはいけない可能性が大きいです。想定されるクライアント接続台数は1~2台レベル。
法人ユースアクセスポイント
業務使用が前提のため、想定されるクライアント接続台数は数十台です(※無線環境によっては異なります)。
数多くのクライアントが接続しても快適に接続できるよう、工夫されており、機器自体の性能、耐環境性能や信頼性が高いのが業務用の特長です。
企業インフラとして使用する無線LANだからこそ、信頼のおける無線LANが必要となります。
管理者工数・負担は?
(1)ネットワーク構築・設定
ホームユースアクセスポイント
アクセスポイント1台ずつ設定します。複数台のアクセスポイントを導入する場合、台数分の設定作業を繰り返さなくてはいけないなど面倒です。
法人ユースアクセスポイント
管理ツールを用い、複数台のアクセスポイントをまとめて設定することができます。また、設定変更も一元で実施できるなど、法人ならではの構築時や管理者への配慮があります。
(2)ネットワーク維持・運営
ホームユースアクセスポイント
「ん?動かない」「故障?」といった際の原因究明が困難。アクセスポイントの再起動を行うくらいの処置しかできません。
法人ユースアクセスポイント
一元管理しているため、異常事態の早期発見ができます。またアクセスポイントのログ(情報)などを取得できるため、より詳細に原因が究明できます。
アクセスポイントの結論
ホームシーンと法人シーンでは、無線LANに求められる条件が、根本的に大きく異なります。ホームユースと法人ユースの機器特性の違いは、本来その背景に基づくものです。
業務用途にふさわしい高セキュリティで高信頼なネットワーク構築のためには、適切な機器や製品の選択が不可欠です。目先のコスト・短期的な手軽さで機器選択をしたら、 運用開始後の管理者負担が増えすぎて、結局無線が活用できなくなった、などのケースも見うけられます。