「第3の場所」が僕にわたしに、教えてくれたもの -2
第二章:変化の波がやってきた! 第3の場所から学ぶ

まつひろ,川合良典,TEAM 3rd-place

27歳当時、仕事に育児に追われる日々を過ごしていた開発技術者Aさん。そんな生活に心身ともに「疲労困憊」し、ある時、転職を考え始めるようになりました。そんな中で始まったAさんのストーリー。

第一章はこちら

30歳を目前に、Aさんは果たしてどんなふうに自身の「変化のきっかけ」をつかんでいったのでしょうか?そしてキーワードとなる「第3の場所」とは・・・?

第二章へと続きます。

知りたい!だから学びをスタートする

【Aさん】
「ワークショップへの参加や、組込みコミュニティのメンバーに加えて貰ったことなど、経験を重ねていくにつれて、社外の活動や出会いに次第に充実感をおぼえるようになってきたんです。また、多くの人と関わりながら議論と交流を重ねて、イベントを成功に導くためのスキルも身に着けていきたいと感じるようになっていきましたね」

新たに必要だと感じたスキルを身に着けるために、Aさんは心理学に関する書籍を読むなど、スキル獲得に向けた行動に移ります。また、マネジメントに関する資格取得にも挑戦したといいます。

1_4_1230_900.png

【Aさん】
「情報処理試験のプロジェクトマネージャ、心理学の一つである交流分析士の資格も取りました。なぜそのような勉強をはじめたのかというと、"独りの力で達成できることはたかが知れている"との思いがあったからです。周りの人と協力した方が、より大きな目標を達成できます。私の場合、自分だけで味わう達成感より、仲間と共有できる達成感のほうが、満足度が高いようです」

「チームビルド、そしてプロジェクトを成功に導くためにはどうすればいいか。そんな課題に直面したとき、必然的に味方や仲間を増やすにはどうすれば良いかを考えるようになりました。人が集まりチームを組んでプロジェクトを進めていくためには、マネジメントに関する知識やスキルは早めに身に着けておきたいと考えていましたね。資格取得は目的ではなく、あくまでも設定した目標を達成するために必要な手段でした」



yokokara_2000_910.png

自分の原稿が記事になった!だんだん仲間が増えていく

イベントへの参加経験が増えていくにつれて、プロジェクト運営メンバーや宴会の司会進行など、いろいろな役目を任される機会が多くなっていきました。また、マネジメントに関する資格を取得したことが契機となり、新たに参加した心理学系のコミュニティを介して、プロジェクトマネジメントに関する媒体への寄稿依頼があったといいます。

2-2.png

【Aさん】
「某マネジメント系協会のオンライン媒体への寄稿依頼があり、記事を掲載していただきました。人生で初めてもらった原稿料、感激しましたね。その後も、とあるフリーペーパーに組込み系技術者イベントを紹介する記事を掲載してもらったりして。自分の顔写真と署名の載った紙媒体には、とても感動しました。いろんな記事掲載をきっかけに、コミュニティの関係者の輪はさらに広がっていきましたね」

「また、この頃には、エンジニア育成、部下や後輩の支援についても真剣に考えており、交流分析に留まらず、半年がかりでキャリアカウンセリングのトレーニングを受けたりしていました。交流分析や、カウンセリングを共に学んだ人たちは職種も立場も様々なので、いつの日かおもしろいコラボ企画を考えて実現したいと思っています」

社外での活動が充実していくにつれて、その活動を通して得た経験や知識を、職場に展開できないかとAさんは考え始めます。

1_5_2000_1248.png

1_6_2000_489.png

第三章につづく