茨城県美浦村 様 ICT会議を実現する無線LAN品質を求めて ~iPadを利活用したペーパーレス議会を~

無線ネットワーク導入の背景

美浦村では、行政、住民、教育の3つの視点にたって、住民と協働によるまちづくりの施策を推進してきました。その一つに、ICT機器の導入と利活用の推進計画があり、平成19年に簡易的な無線LANの整備を開始しました。平成22年には、政府のICT利活用を推進する「地域雇用創造ICT絆プロジェクト」に賛同し、村内3つの小学校4年生以上のクラスすべてに電子黒板と一人1台のタブレットパソコンの整備を実施しました。

一方行政においては、東日本大震災時に住民への情報伝達に課題を残したことから、住民の安全を確保する手段として、「災害に強い情報連携システム」を構築しました。避難所には、住民向けのWi-FiスポットとIP電話が設置されており、災害時において迅速、かつ正確な情報提供ができるようになっています。

この流れの中で、避難者支援の先導的な立場である議会においても、非常時の迅速な情報把握や速やかな決定を支援する効率のよい議会運営のしくみが不可欠となりました。そこで今回、iPadを活用したペーパーレス会議システムの導入を決定しました。タブレット活用には、Wi-Fiのインフラ整備が必須であり、全庁舎内や出先機関で活用できかつコストパフォーマンスの高いしくみを検討していました。  

Wi-Fi選定においては、KDDI様の協力のもと、行政ニーズを満たす機器の仕様(性能、能力)はもちろんのこと、導入後の運用サポート力やトータルコストパフォーマンスが求めれており、役場のニーズに合致したフルノの無線LANソリューションを採用するに至りました。

無線LAN導入における3つの課題

  1. 1.確実にシステム運用できる導入前、導入後の現場サポート力
    行政の議会においてタブレットをスムーズに導入、運営するためには、突然のトラブルなどにおける、課題解決の現場の対応能力が大事です。このため、自治体でのWi-Fi導入実績はもちろんのこと、国内において迅速に対応できる営業面、技術面でのサービス&サポート体制が求められました。
  2. 2.全庁舎内や出先機関で活用できる製品能力と信頼性
    美浦村では、すでに海外製Wi-Fi機器などを活用している実績があるため、アクセスポイントの性能差を理解していました。このため、全庁舎内や出先機関のアクセスポイントをトータルに管理できる能力や混雑の中でも接続に強い「干渉波性能」や多台数接続などを考慮して選定しました。
  3. 3.運用後のトータルコストパフォーマンス
    全庁舎的にペーパーレス化を広げ、経費削減していくためには、そのベースとなる無線インフラにおいても、トータルで見た場合のコストパフォーマンスが高いシステムが必要でした。フルノさんのアクセスポイントは、長期5年保証しているため、TCO削減に有利であり、財政的な負担が最小に抑えられることも決め手の一つとなりました。

システム概要

行政用Wi-Fi整備で、本庁舎や出先機関で、いつでも、どこでもネットの利活用。

1. 様々な活用シーンを想定して、無線LANインフラ整備ヘ

役場と避難所(学校、幼稚園、保育所、中央公民館等16施設)に無線LANアクセスポイントを設置、拡大中。現時点で、本庁舎23台設置しており、1F~3Fまでの各課のフロアと議場に設置しています。また、出先機関には、26台のアクセスポイントを設置しており、随時拡張している段階です。住民は、平常時はもとより、災害時でも確実にWEBへアクセスすることができます。

2.Wi-Fi+LTEによる混在環境で、屋内外でスムーズに利活用

Wi-Fi搭載のタブレット端末(iPad)約40台で、議員と執行部が活用しています。また、業者などゲストには、ホットスポットとして提供し、打ち合わせなどで活用できます。年内には、全職員へタブレットの配布を予定しています。通信インフラの活用方法としては、庁内にいる時は、Wi-Fiを主に活用し、屋外では、LTE網を使うことで、つながりやすい環境になっています。

3.運用サポート体制の充実

最新のソリューションを導入すれば、すべて上手くいくということはなく、当然、端末を活用する一人ひとりに対して、きめ細かなサポート体制が必要となります。導入時の研修や月1回の勉強会を通して、アプリの使い方や端末活用の疑問、課題を解決しています。

美浦村ブランド米

左:『光一点
右:『美浦そだち

システムインテグレータ様の声

KDDI株式会社
ソリューション営業本部
官公庁営業部 2グループ
課長補佐 今井 浩 様

美浦村役場様におかれましては、弊社のKDDI Powered Ethernetサービスを軸とし議員様向けのペーパーレス会議システムの運用、また各出先機関を接続する「行政ネットワーク」を構築されております。また一方で、住民サービスの更なる向上をめざした「防災ネットワーク」についても構築されております。この2つのネットワークについては、全く異なるセキュリティ要件が求められますが、これを満たすWi-Fiシステムの導入を行うべく、ご担当者様とのディスカッションおよび国内外を問わずあらゆるメーカーのシステム検証を行った結果、フルノシステムズのACERAのご導入をいただけることとなりました。

iPadを無線ネットワークで活用するために、問題となる課題を未然に防ぐよう端末管理の方法やサポート体制を事前に検討し、無線ネットワーク導入後には、誰もが、スムーズに運用していただけることを目指しました。

お客様の声

美浦村役場
議会事務局 事務局長
飯塚 尚央 様(写真左)
総務部企画財政課 課長
石橋 喜和 様(写真右)

現在までに美浦村では、教育において学校へのICT機器の導入、一方行政においては、災害に強い情報連携システムなどを構築してきました。今回、全庁舎においても、非常時の迅速な対応やペーパーレス会議システムの導入による生産性の高い会議を遂行するため、『行政Wi-Fi』の整備をすることになりました。まずは議員にiPadを配布し、平常時から執行部と濃密かつ即時性をもった情報共有ができるように環境を整えていくことから開始しました。設置先は、本庁舎に23台、出先機関に26台の計49台となりました。

無線Wi-Fiは、最終的には、有線LANと同等の利活用を想定しているため、性能、セキュリティ、拡張性を重視し、KDDI様に機器の検証をしていただき、フルノさんのアクセスポイントに決定させていただきました。

全職員にタブレット活用が広がった場合のことも想定し、機器の性能はもちろんのこと、導入後のサポート体制やトラブルなどの対応力も勘案し、国内品質を提唱するアクセスポイントに期待しています。『行政Wi-Fi』のインフラが整備されることで、教育現場の小・中学校や住民サービスへの拡張も想定しており、より充実した行政サービスを目指しています。

お客様情報

お客様情報

お客様名
美浦村役場
村 長
中島 栄(なかじま さかえ)
所在地
〒300-0492 茨城県稲敷郡美浦村大字受領1515
URL
http://www.vill.miho.lg.jp/
概要
人 口:16,756人(平成26年6月1日現在)
世帯数:6,818世帯(平成26年6月1日現在)

[取材実施:2014年7月]
※本内容はすべて取材当時のものです。組織・部門・役職名、また仕様など、その後変更となっている場合があります。

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お問い合わせフォーム
https://www.furunosystems.co.jp/contact/mihomura.html