ナッセケアベイス宝塚 様 New住宅型老人ホームにおけるWi-Fi活用事例~介護システムの導入で入居者の安心安全な暮らしをサポート~

無線ネットワーク導入の背景

株式会社ナッセは、大阪市に本社を置く介護福祉系の企業です。介護福祉施設の開設支援やリノベーションなどの空間プロデュースのほか、医療介護機器や施設備品の販売、デイサービスを中心とする施設運営など、介護福祉にまつわる幅広い事業を手掛けています。  

ナッセケアベイス宝塚は、ナッセグループ初の老人ホーム施設として2023年4月に開所しました。パーキンソン病などの神経難病やがん末期の方々に対応する、医療とリハビリに特化した住宅型有料老人ホームです。パーキンソン病やがん末期の方々を受け入れられる施設は少なく、病態によって施設を転々とするケースがあります。ナッセケアベイス宝塚では介護やリハビリに携わるスタッフはもちろん、看護師や医師が24時間体制で入居者の症状に対応できる体制を整えています。

施設のオープンにあわせて館内を網羅するWi-Fiを整備し、業務用と入居者用の両方で使えるネットワーク基盤を構築しました。Wi-Fiを整備するにあたり、介護施設におけるICT機器や介護ロボットを運用するためのネットワーク構築で実績があるACERA(アセラ)を選定しました。Wi-Fiを整備したことで、スタッフは所持している業務用スマートフォンから、35部屋ある居室に設置したナースコールやセンサーマットからの通知や情報をリアルタイムで見ることができます。また、入居者の方々は自身のパソコンやスマートフォンをインターネットに接続できるようになっています。  

業務用品質のWi-Fiを整備したことで、入居者への安心安全な見守り体制の構築はもちろん、スタッフの業務効率や入居者の方々の生活の快適性を向上することができました。

無線LAN導入における3つの課題

  1. 入居者の安心安全な暮らしを支える仕組みづくり
    入居者の方々が施設内で快適に過ごせるよう、さまざまな設備の導入や仕組みづくりが求められました。日々の安心と安全を担保するための手段として、ナースコールシステムをはじめとする介護システムの導入を決定しました。
  2. スタッフの業務負担の軽減
    介護システムを導入することで、入居者の生活の質の向上はもちろん、スタッフの業務負担の軽減や効率アップを実現したいとの思いがありました。介護システムを円滑に稼働・運用するためのネットワーク基盤として、業務用品質の高水準なWi-Fi構築が求められました。
  3. 介護システムの安定稼働
    ナースコールシステムと、それに連携する見守り支援システムの円滑な稼働、それらの情報を集約するスマートフォンが途切れることなく使えるネットワークの選定が必要でした。システムインテグレータを交えた検討の結果、学校や病院など多くの公共施設で安定した通信環境を構築してきた実績を持つACERAが採用されました。

システム概要

介護DXで入居者の方々の暮らしの快適さとスタッフの業務効率の両方を向上

◇ システムからの通知情報をスマートフォンに集約

入居者の安心と安全を支えるシステムとして、株式会社ナカヨのナースコールシステム「NYC-Si ケアNYC」を導入しました。見守りセンサーとの連携が可能で、ナースコールの通知はもちろん、センサーマットから得られる呼吸や心拍などの情報をリアルタイムで検知することができます。スタッフが携帯するスマートフォンに通知情報が集約されるため、緊急時でも即座に対応できる体制を実現しました。適切なタイミングで支援・サポートができるため、入居者の方々の快適性向上やストレスの軽減はもちろん、スタッフの業務負担軽減にも役立っています。

◇ Wi-Fiが館内すべてのエリアをカバー

4階建ての施設の各階廊下に3台ずつ、そして1階にあるダイニングフロアに1台、合計13台のACERAを設置し、館内すべてのエリアでWi-Fiに接続できる環境を整えています。合計35部屋ある各居室に設置しているナースコールやセンサーマットからの情報を、スタッフは施設内のどこからでもスマートフォンで得ることができます。Wi-Fiは、スタッフが使用する5GHz帯の業務用回線と、入居者が自由にインターネット利用できる2.4GHz帯の2チャンネルに棲み分けることで、業務に支障が出ない通信の安定性を確保しつつ、入居者のWi-Fiのニーズに応えることができるようにしています。



システムインテグレータ様の声

ナッセさんが運営される初めての有料老人ホーム開設ということで、担当の大西次長様を中心に、現場で働くスタッフの負担軽減やご入居される入居者様へのサービス向上を図るための方策を、開業1年前から打合せを重ねて検討しました。  ナースコール、無線LAN、防犯カメラなどの設備機器の選定を行った結果、無事に新規開設を迎えることができました。無線LANのおかげで無駄な配線がなくなり、ナースコールやセンサーマット、カメラなどの情報をスマホで見ることができています。 ご入居者様におかれては、居室でネットワーク機器の使用も可能となっていて、施設オープン後すぐに全室満床になりました。また、笑顔で働くスタッフさんを見るたびに、この新設ホームに関わることができたことを非常に嬉しく思っています。

株式会社テレネットサービス 大阪営業所
ソリューション営業部 部長
中川 廣治 様
http://www.tn-service.co.jp/

お客様の声

ナッセケアベイス宝塚では、入居者様とご家族の想いや考えを尊重し、自分らしく暮らしていただけるよう生活をサポートするという方針で施設を運営しています。パーキンソン病などの神経難病や、がん末期のターミナル期の方々をお迎えする施設という特性上、入居者様の安心安全を担保し、緊急時のいち早い察知や効率的な見守り体制を構築することが、施設を開所するうえでの至上命題でした。入居者様と従業員双方のリスクをできるだけ回避し、快適に暮らしていただけるようにするために、あらゆる課題を介護システムを導入することで解消したいと考えました。  

“快適さ”と“リスクヘッジ”の両方を実現するための手段として、まずはナースコールシステムの整備を検討しました。入居者様の呼吸や心拍などを検知できるセンサーマットなど、各種システム・機器との連携で親和性が高いという理由から、ナカヨの緊急呼び出しコールシステムを採用しました。職員の業務負担を軽減するために、スマートフォン1台で通話応答や介護記録の入力といったあらゆる業務に対応できるよう、仕組みを整えています。システムを滞りなく運用できる通信基盤が、フルノシステムズのACERAを導入したことで実現できました。通信の悩みに親身に寄り添ってくれるところが、フルノシステムズの大きな特徴だと実感しています。  

これらのシステムを導入したことで、スタッフが過度に介入することなく、入居者様の暮らしをサポートできるようになりました。必要なときにスタッフが駆けつけてくれる安心感が醸成されたことで、入居者様とスタッフが互いに安心できる環境ができていると感じています。  

将来の展望として、ナッセケアベイス宝塚の施設運用の仕組みと体制をモデルケースとし、京阪神エリアを中心に住宅型老人ホームを増やしていきたいと考えています。


お客様情報

お客様情報

お客様名
   株式会社ナッセ
所 在 地
   大阪市西区阿波座2-1-1
   大阪本町西第一ビル7
代 表 者
   足立 浩
ナッセケアベイス宝塚所在地
   兵庫県宝塚市伊孑志1-8-45
ナッセケアベイス宝塚開設日
   2023(令和5)年4月6日
企業ホームページ
   https://www.necess.jp/
施設ホームページ
   https://n-carebase.jp/

[取材実施:2023年10月]
※本内容はすべて取材当時のものです。組織・部門・役職名、また仕様など、その後変更となっている場合があります。

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お問合せ(ナッセケアベイス宝塚様)

お問い合わせフォーム
https://www.furunosystems.co.jp/contact/ncbace_takarazuka.html

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