特別養護老人ホーム 志摩園 様 New介護システム活用の基盤となるWi-Fi環境を構築~介護DXで施設利用者の安心安全とスタッフの働き方改善を推進~

無線ネットワーク導入の背景

志摩園は、福岡県糸島市にある特別養護老人ホームです。在宅生活が困難となった要介護者の方々を受け入れており、特別養護老人ホームの他にもショートステイやデイサービスなどの介護サービスを実施しています。1972年の施設開所以来、50年以上にわたり地域に根差した介護福祉事業に取り組んでいます。

志摩園では介護事業所向け補助金制度を利用し、令和3年度からWi-Fiや介護ロボットなどの設備導入を段階的に進めてきました。介護システム活用の基盤となる通信インフラ整備のため、フルノシステムズの無線LANアクセスポイント「ACERA (アセラ)」を導入し、施設内を網羅するWi-Fi環境を構築しました。

Wi-Fiを整備したことで、施設利用者の方々の見守りと並行して、スタッフは移動しながらノートPCやiPadで介護記録を入力できるようになりました。

また、施設では見守り介護ロボットを導入しており、iPadやスマートフォンなどの業務用端末と連携した見守り体制を整えています。ベッド下にセンサーマットを設置することで、入居者の眠りの状態や呼吸、心拍などを測定し、iPadやスマートフォンを介してスタッフはリアルタイムに状況を確認できるようになりました。働き手となる人材の減少などの課題を解決するための手段としてWi-Fi整備と介護DX導入を推進し、業務の省力化と効率向上を実現しています。

その他にも、オンラインによるミーティングや研修の実施、主治医との画像による情報連携、入居者と家族のiPadを使ったオンライン面会など、業務面と利用者のメリットの両方で、幅広くWi-Fiが役立っています。

無線LAN導入における3つの課題

  1. 施設内を網羅する業務用ネットワークの構築
    利用者の方々の見守りと業務効率を向上するための手段として、センサーマットなどの介護ロボットの導入と、それらのシステムの基盤となるネットワーク構築が求められました。館内すべてのエリアをカバーするWi-Fiの整備において、ACERAを採用しました。
  2. 利用者のメリット向上と働きやすい職場環境の実現
    介護システムの導入とWi-Fiの整備により、利用者への安心安全な見守り体制はもちろん、スタッフの業務負担軽減や職場環境改善を実現したいとの思いがありました。オンラインによる家族面談やスタッフ間のミーティングなど、高負荷な通信に耐え得る高水準なWi-Fi環境の構築が必要でした。
  3. 業務を止めない安定した通信基盤
    滞りない業務遂行とシステムの円滑な稼働を実現する安定した通信基盤が必須でした。見守り支援システムと、それらの情報を集約する業務用端末が途切れることなく連動するWi-Fi環境を構築し、業務効率を向上しました。

システム概要

スタッフの省力化や働きやすい職場環境づくりを介護DX推進で実現

◇ 館内すべてのエリアをWi-Fiがカバー

志摩園では施設内の廊下に合計約60台のACERAを設置し、館内すべてのエリアでWi-Fiに接続できる環境を整えています。130床あるベッドに設置しているセンサーマットからの情報を、スタッフルームに設置したPCやiPad、スマートフォンで確認することができます。

◇ 省人化への対応と働きやすい職場づくり

スタッフが使用する業務用端末としてiPadやスマートフォンを導入し、センサーマットから得られる利用者の方々の呼吸や心拍などの状況を検知することができるようにしました。リアルタイムでの状況把握が可能になったことで、緊急時でも即座に支援・サポート対応ができるようになりました。また、スタッフは業務用端末を用いて介護記録を入力することもできます。介護システムの導入が、利用者の方々の安心安全とスタッフの業務負担軽減に役立っています。

お客様の声

志摩園は1972年の開所以来、地域に根ざした福祉サービス事業提供者として、地域の方々の生活の支援という責任を果たすべく、事業に取り組んできました。  

利用者様の安心安全な暮らしを守ることはもちろん、近年問題となっている働き手の減少といった側面からも、介護施設における課題を解決するための手段として、設備の電子化を推進しています。令和3年度からは、補助金制度を利用し、介護ロボットやWi-Fiを導入してきました。  

Wi-Fiを刷新したことで、スタッフは利用者様の見守り対応をしながら、iPadで介護記録を入力することができます。また、介護ロボットとしてセンサーマットを導入し、ベッド下に設置することで、呼吸や心拍など、利用者様の状態をリアルタイムで把握でき、急変時や転倒時の迅速な対応につながっています。  

さらに、Wi-Fiの環境が向上したことで、新たにiPadを介したオンライン面会を導入することができ、コロナ禍の接触制限下での面会や遠方のご家族との面会も実現しました。これは利用者様とご家族の安心につながっています。また、ミーティングや研修についてもオンラインを活用して実施できるようになり、業務の効率化が進んでいます。外部との連携面では、皮膚の状態など、利用者様の様子を画像で記録することで、主治医との情報共有に役立っています。スタッフの身体的・時間的負担を軽減することで、働きやすい職場環境へとつながり、今後職員の定着に寄与することを期待しています。  

今後の展開として、介護記録システムやモバイル端末と連動する音声入力システム、ナースコールシステムを導入し、更なる業務改善を図っていきたいと考えています。さまざまなリスクを軽減し、利用者様だけでなく、職員にとってもより良い環境となるよう、ICT化を推進していきます。


お客様情報

お客様情報

お客様名
   社会福祉法人 志摩会
   特別養護老人ホーム 志摩園
所 在 地
   福岡県糸島市志摩久家2527-2
志摩園開設日
   1972(昭和47)年4月
ホームページ
   https://www.shimaen.or.jp/

[取材実施:2023年11月]
※本内容はすべて取材当時のものです。組織・部門・役職名、また仕様など、その後変更となっている場合があります。

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お問い合わせフォーム
https://www.furunosystems.co.jp/contact/shimaen.html

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