総合福祉施設ヘリオス 様 New働きやすい職場環境づくりを介護DXで実現~ナースコールシステムの稼働を支える業務用無線LAN~

無線ネットワーク導入の背景

総合福祉施設ヘリオスは、高知市に拠点を置く社会福祉法人ふるさと会が運営する高齢者向けの介護福祉施設です。「特別養護老人ホーム 森の里高知」をはじめ、「ケアハウス 花の郷高知」や「ショートステイ 森の里」 「デイサービスセンター 森の里」 「ヘルパーセンター よこはま」など、複数の介護サービス事業を手掛ける総合福祉施設として、1996(平成8)年の開設以来30年近くにわたり地域に根差した介護福祉事業に取り組んでいます。

ヘリオスでは、働きやすい職場環境づくりの観点から、施設利用者の方々のスムーズな移動や生活支援をするための移乗・介護リフトの導入や、職員が日々の業務で使用する介護記録ソフトの導入などを積極的に推進してきました。また、開所以来30年近く使用してきたナースコールが老朽化によりたびたび故障や不具合が発生していたこともあり、見守りシステムの刷新を検討していました。

このような背景から、2022(令和4)年に高知県介護事業所デジタル化支援事業費補助金を活用し、特別養護老人ホームおよびショートステイ、ケアハウスに設置する見守り支援システムと無線LANを整備しました。ナースコールとマットセンサーからの通知が業務用端末にリアルタイムで届くよう設定し、同年4月から運用を開始しました。これらのシステムを稼働するためのネットワーク基盤として、フルノシステムズの無線LANアクセスポイント「ACERA(アセラ)」を導入してWi-Fi環境を構築しました。これにより、以前のナースコール機器で発生していた故障や通知の不具合を解消し、利用者の方々の安全性確保と職員の働き方改革の両方を実現することができました。

無線LAN導入における3つの課題

  1. 働きやすい職場環境づくり
    ヘリオスでは、さまざまな種類の移乗・介護リフトやタブレット端末を活用した介護記録ソフトの導入など、職場環境改善に取り組んできました。働きやすい職場環境づくりの一環として、ナースコールや見守りシステムの刷新・導入についても検討がなされ、無線LANを基盤としたナースコールシステムの導入を決定しました。
  2. 利用者の方々の見守り環境の向上
    システムを導入することで、職員の業務負担の軽減や業務効率のアップはもちろん、利用者の方々のQOL向上を図っていきたいとの思いがありました。利用者のプライバシー確保やストレス軽減につながる、多角的な介護システムの構築が求められました。
  3. ナースコールシステムの安定稼働
    ナースコールシステムの円滑な稼働と、情報を集約するスマートフォンが不具合なく安定して使える盤石なネットワーク基盤の構築が必要でした。システムインテグレータが提案する機器とシステムを検討した結果、学校や病院、介護施設などで多くの実績を持つフルノシステムズのACERAが採用されました。

システム概要

利用者の方々の安全と職員の働き方改革の両方を実現

◇ 特別養護老人ホームなどの各フロアをWi-Fiがカバー

「特別養護老人ホーム 森の里高知」「特別養護老人ホーム あおばの森」「ショートステイ 森の里」「ケアハウス 花の郷高知」の各フロアに、合計約70台のACERAを設置し無線LAN環境を整えています。ナースコールやベッドサイドに設置するマットセンサーからの通知をスタッフが所持するスマートフォンが受信し、適切なタイミングで介助ができるようになりました。また、スマートフォンで見守りカメラの映像を見ることもでき、緊急時にも即座に支援・サポート対応ができる体制を整えました。

◇ ナースコールと見守りシステムの導入で業務負担を軽減

利用者の安心と安全を支えるナースコールおよび見守りシステムは、株式会社iSEED(アイシード)の製品を採用しました。システムの導入により、各部屋への巡回・見回りなどの業務負担を軽減でき、職員の働き方改革と業務効率の向上につながっています。

お客様の声

開所から30年近くが経過し、もともと使用していた有線のナースコール機器に故障や不具合が出てきたことで、ナースコールシステムの入れ替えを検討していました。利用者様の命を預かる立場上、ナースコールの不具合は必ず解消しなければならない課題でした。高知県の介護事業者向けのデジタル補助金を利用し、無線LANで運用できるナースコールの導入に踏み切りました。ナースコールや見守りシステム、ネットワーク機器などは、iSEEDさんからご提案いただいたものを採用しています。

システムの導入により、現場で働いている職員たちの業務改善ができたことが最大のメリットだと実感しています。私たちはこれまでも職場環境の改善を積極的に進めてきており、利用者様の移乗や移動などを支援するさまざまな種類の介護リフトや業務記録用のタブレット端末の導入などに取り組んできました。

たとえば夜勤の場合、職員が各部屋を訪問して見回るのには大きな労力がいります。見守りシステムの導入により、利用者様から助けを必要とする通知が来たとき、その部屋にピンポイントで対応できるようになり、業務効率の向上につながっています。

利用者様にとっては見回りによる物音などを気にすることなく、夜間の良眠につながっていると思います。また、夜間にポータブルトイレを利用される場合、今までは職員がそばで見守る必要がありました。トイレをしている姿を見られることが利用者様にとってはストレスでしたが、現在は職員が部屋から出てカメラで見守れるようになり、プライバシーの確保についてもテクノロジーの導入で実現できています。

法人としても働きやすい環境を作っていくことを目標としておりますので、移乗・介護リフトをはじめ、介護記録ソフトや、このたび整備したナースコールや見守りシステム、それらを支える無線LANの導入が、安心して働くことのできる職場環境づくりにつながっていると感じています。多くの職員からも「働きやすくなった」との声があがってきており、職場環境の改善を実感してくれていることを嬉しく思っています。


お客様情報

お客様情報

お客様名
   社会福祉法人ふるさと会
   総合福祉施設ヘリオス
所 在 地
   高知県高知市横浜20-1
理 事 長
   内田 泰史
総合福祉施設ヘリオス開設日
   1996(平成8)年8月
ホームページ
   http://furusatokai.or.jp/

[取材実施:2024年10月]
※本内容はすべて取材当時のものです。組織・部門・役職名、また仕様など、その後変更となっている場合があります。

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お問合せ(総合福祉施設ヘリオス様)

お問い合わせフォーム
https://www.furunosystems.co.jp/contact/heliosi.html

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