郡山市教育委員会 様 どの子も思う存分学べる教育環境の整備、充実を目指して -すべての小・中学校に1学級分のタブレット端末とWi-Fiの整備-

無線ネットワーク導入の背景

郡山市教育委員会では、“高い志を持って自立し、他と協働して未来を拓く子ども”を育むために、どの子も思う存分学べる教育環境の整備・充実を推進してきました。ICT環境においては、情報化社会への対応を充実させるため、全国の中核市に先駆けて小・中学校1クラス分のタブレット端末やWi-Fi環境の整備を実施しました。
文部科学省より発表された「教育の情報化ビジョン」に示された環境について検討するため、平成26年度に、タブレット端末を35台購入し、市立小・中学校にて検証を行いました。その結果、児童生徒においては、学習への興味関心が高まり、授業内容がわかりやすいなどの報告がありました。また、先生方においては、児童生徒の集中力が高まり、教室内での「情報共有」に効果が期待できるなどの意見がでました。
検証結果を受けて、平成27年度には、小学校のコンピュータ室のパソコンをキーボード分離式のタブレット端末に変更し、61校に1618台整備しました。また、中学校においては、コンピュータ室のノートパソコンとは別にタブレット端末を28校に899台整備しました。ネットワークインフラのベースとなるWi-Fi用のアクセスポイントについては、小学校に122台(1校2台AP)、中学校に56台(1校2台AP)の整備を実施しました。
これらICT機器が整備されたことで、児童への情報モラルの指導やデジタル教科書による学習の充実、また校内LANやインターネットを活用した学習の活性化など、児童がともに学び、ともに育むことができる環境づくりのスタート地点になったことに期待しています。

無線LAN導入における3つの課題

  1. 1.安定した大容量のネット回線を実現
    小・中学校での教育用タブレットを整備するにあたり、まずは1校で1学級分のタブレット整備を実現しましたが、将来的には、学校規模に合わせたタブレット環境を目指しています。安定した通信環境を実現するには、Wi-Fiの構築はもとより、安定した大容量のネット回線が必要となります。このため、子供たちの学習環境の変化に随時対応していくことが大事だと考えています。
  2. 2.確実につながるWi-Fiと容易な認証方式
    クラス33人がタブレット端末を一斉に稼働しても、途切れずに通信できる安定した無線LANが理想です。授業を止めない無線LANは、導入の必須要件です。また、現在MACアドレスで認証していますが、将来的には、容易な接続方法が必要です。様々な認証方式に対応できるアクセスポイントの拡張性も大事な導入要件となりました。
  3. 3.電波干渉に対応でき、授業を止めない
    検証段階では、研究授業で止まってしまうことがありました。無線LANは、他の機器(電子レンジ、携帯電話等)の電波空間と共通であるため、外来波が干渉することがあります。このため、不要な干渉波を意識せず、教育用タブレット端末そのものの電波だけを安定して通信できるアクセスポイントが必要だと考えています。

システム概要

ひとり1台ずつのタブレット整備で、多様な授業を展開!

1. タブレット端末整備により、様々な授業で活用

郡山市では、ICT活用により、情報共有が進み、児童生徒の学習意欲や思考力が高まっていくことを期待しています。児童生徒一人一人の特性や能力に応じた多様な授業展開が、これまで以上に可能となり、メディアリテラシーの育成と学力の向上や個性の伸長に役立つものと考えています。

2. タブレット端末を活用する機材管理スケジュール

各学校には、標準モデルとして生徒用33台、教師用1台、予備1台の合計35台のタブレット端末が配備されています。授業の中で、この設備を効率的に活用するには、タブレット端末の管理スケジュールが必要です。小泉小学校では、先生が独自にスケジュールボードを作成し、先生方が自由にタブレット活用の先行予約を入れることができるようにしています。

3. 小学校61校、中学校28校にアクセスポイント各2台を配備

システムインテグレータ様の声

所 在 地:福島県郡山市堤下町13番8号
ホームページ:http://www.f-com.co.jp/

郡山教育委員会様へは、2000年ぐらいから小学校のパソコン教室をサポートしたのをはじめ、現在ではICT環境全体を支援させていただいております。
フルノさんの無線LANを選択した理由は、アクセスポイント全体の集中管理ができることと、今後の端末の増加にも柔軟に対応できるIPマスカレード機能が備わっているという点です。また、なにより自治体への導入実績や安定した通信環境が構築できることもポイントとなりました。アクセスポイントの設定時、動作確認作業で苦労しましたが、現在では問題なく利用できています。将来的に郡山市内小中学校様でのひとり1台活用も見据えて、より便利で安定したWi-Fi環境の構築を目指していきたいと思います。

お客様の声

郡山市教育委員会
教育研修センター
指導主事 
渡辺 哲雄 様

郡山市教育委員会では、“どの子も思う存分学べる教育環境の整備”を目指しています。平成13年には、校内LANを完成させ、その後平成19年には、先生方一人1台のパソコンを実現しました。また、デジタル教科書も早い時期からセンターサーバ経由で配信できる環境を整え、福島県下では、率先してICT環境の整備に努めています。
さらに、平成27年には、小学校にタブレット端末を1618台、中学校に899台を整備しました。インフラとなるWi-Fiのアクセスポイントは、小学校に122台、中学校56台の整備を実施し、どの学校においても普通教室でタブレット端末が活用できる体制を整えました。授業でICTを活用する際には、子供たちがタブレット端末やアクセスポイントの事前準備をし、先生と一緒になって環境を整えることで、「日常つかい」ができる体制が整ってくると思っています。ごはんや味噌汁のように、日常的につかっていくことができる「ごはん・味噌汁授業」が大事だと考えます。
今後ますます発展していく情報化社会に対応するため、タブレット端末活用を推進しておりますが、タブレット端末は特別なものではなく、ツールと考えています。子どもたちが、えんぴつやノートを使うのと同じように、気軽に使えるものでないといけません。現状では、まだ意識して使っている状態で、それが自然に、自由自在に使えるような環境になった時、子供たちが「わかるための道具」として自身の学びを深めていくと信じています。

お客様情報

お客様情報

お客様名
郡山市教育委員会 教育研修センター
所在地
福島県郡山市麗山1-5-25
児童・生徒数
小学生17,264人、中学生9,545人(2015年4月1日)
URL
http://www.edu.city.koriyama.fukushima.jp

[取材実施:2015年3月]
※本内容はすべて取材当時のものです。組織・部門・役職名、また仕様など、その後変更となっている場合があります。

事例ダウンロード

お問合せ(郡山市教育委員会様)

お問い合わせフォーム
https://www.furunosystems.co.jp/contact/kooriyamashikyoui.html

製品